庚午里藻の日記

見た映画とかアニメの備忘録にしたり、パソコンいじったことのメモにしたり

論文の再現実装をしてみた

練習として論文のネットワークを再現実装してみた話です。

最初に言ってしまうと結果は再現できなかったんですが、まあ練習にはなったと思うので書こうかなと。

読んだ論文

Seeing Voices and Hearing Facesという論文を読みました。

人の顔だけ見て「あ、なんかこんな声な気がする」とか、人の声だけを聞いて「あ、なんかこんな顔な気がする」みたいな現象があると思います。この論文では人の顔から声を、もしくは人の声から顔を当てさせるタスクを検討しています。検討の方法として論文の中では2つの顔画像と1つの音声を入力してどちらの顔画像と対応する音声かを当てさせる実験(2つの音声と1つの顔画像で逆の実験も行っている)、顔画像の他に動的特徴量も一緒に入力することで顔画像のみを入力した場合と比較して正解率が向上することを確認した実験、2択ではなくさらに選択肢を増やした上でネットワークに正解を当てさせる実験などを行っていました。

今回は、この中で2つの顔画像から対応する音声を当てさせるネットワークを(多分)実装してみました。論文の中の図がイメージとしてわかりやすいと思います。

f:id:kanoeuma_310mo:20190919213344p:plain:w300
[1]より引用

また、今回の実装は以下の場所においてあります。

GitHub - 310mo/svhf-self

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正規直交変換とか白色化とかについて

授業で扱った内容でしかもゴリゴリに既出なんですけど、せっかくなんで(忘れかけている節もあるし)記事にしようと思います。

ここにあるスライドにほぼ同じことが書いてあるのは内緒です。

正規直交変換、白色化についてさらっと式を含めて説明したいと思います。

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GANを試すときに独自データセットを使いたい!!!

はじめに

GANを試したいなっていうことがあると思います。でもせっかく試すならライブラリからダウンロードできるようなものではなくて実際に自分でスクレイピングしてきたもので試したいということもあると思います。あったし。

なので、今回はさらっとGANに触れた上で独自データセットを使って学習した話を書きたいと思います。

ちなみに使ったのはpytorchです。

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スペクトログラムでオートエンコーダ

色々あって、スペクトログラムでオートエンコーダがしたい気持ちになったのでやった話です。基本的にはただのオートエンコーダで(よくあるMNISTとかを対象にしてるやつ)、データがスペクトログラムになってます。実装はここにおいてあります。

やりたいこと

スペクトログラムをオートエンコーダにかけて、再構築したい。もっというと音声データをスペクトログラムに変換してそれをオートエンコーダにかけた結果を音声データに戻したい。

ということで、やりたいことは以下の2つです。

  • スペクトログラムから音声データに戻すプログラムを書く
  • スペクトログラムを対象にしたオートエンコーダを組む
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天気の子を見た雑な感想

色々な人が深い考察をしている中で自分の感想を書くのも気がひけるけれど、まあ書いてはいけないということはないと思うし、面白いと思ったので書きます。ネタバレをガンガンするつもりはないですが、特に隠す気もないのでご了承ください。

天気の子はいわゆる「大切な人と世界のどちらをとるか」という問いを投げかけてくる類の作品でした。この類の作品に対する答えの提示の仕方はもうたくさんあって、「大切な人をとる」、「世界をとる」、「どちらも諦めない」など、どの選択肢に関してもすでにやり尽くされてる感のあるテーマだと思います。天気の子は「大切な人をとる」わけなんですけど。

それでも天気の子が面白かったのは「主人公に感情移入できない」からです。主人公の帆高が、単身で東京に出てきてなんとかなると思っているところとか、これからの明確なビジョンもないのに陽菜たちと一緒に暮らそうと言い出すところとか、かなり独りよがりだなあ思いながら見ていました。これに関しては個人個人の捉え方で独りよがりだと感じるかどうかはかなり変わると思いますが。

インタビュー記事とかを見ると全然違ったみたいなんですけど、作為的に主人公に感情移入させないようにしてるんじゃないか?と思った点は2つくらいあって、1つ目は帆高のバックボーンを一切語ろうとしないところです。帆高の家出の理由とか、どうして独りよがりというか自暴自棄になってしまっているのか、とかを語るだけでかなりの人の帆高への抵抗感は和らぐはずなのに、それをしないのはやっぱり意図的なんじゃないかと言うかなんと言うか。

もう1つは帆高が拳銃を使ったことです。(こっちもインタビュー記事を見ると違った意図だったみたいですけど)どうでもいい話ですが、僕個人としては拳銃を使う使わないって言うと浦沢直樹のMONSTERの序盤のくだりが印象に残っています。まあ月並みな言葉で言ってしまえば、拳銃という暴力の体現以外の何物でもないものをためらいもなく使えるか使えないかで決定的な線引きができてしまうという描かれ方が拳銃を出すときは一般的なんじゃないかなあと思っていた訳です。そこへ来て割とあっさりと、それも人に向けて発砲した帆高には正直微塵も共感できませんでした。

今までめちゃくちゃ主人公である帆高をディスる感じになってしまいましたが、書きたかったのは「主人公がマジで共感できなかった!」ということではなくて、「共感できない人がやるからこそ伝わってくるものがある」んじゃないかなあということです。

正直「世界よりも君が大切なんだ!」で今更感動できないよ感のある中でも面白いと感じたのは、独りよがりで周りの見えていない帆高なら全てをかなぐり捨てても陽菜を選ぶと本気でそう思っていそうな気がしたからです。そこに「あーはいはい、この作品は女の子選ぶ方のやつなのね」、みたいなメタな視点を挟むことを許さない勢いがあって、それが作品の面白さにつながっているんじゃないかなあと思いました。

そいうい意味で天気の子は、荒唐無稽な主人公が言う荒唐無稽なセリフが胸に刺さる、という体験がとても新鮮な作品でした。

前作ったFGOのwebページに新機能として必要素材数の表示機能を実装した話

どうも。2部の配信が4月だと聞いてテンションがぶち上がりつつも、待て待て4月は30日まであるから落ち着くんや・・・と思っている庚午里藻です。

kanoeuma-310mo.hatenablog.jp

前回の記事でこんなものを作った話をしたんですが、ぶっちゃけ使える機能実装してなくね?ということで、今回は少し役に立つことを意識した機能の実装を行いました。

成果物は

https://obscure-harbor-60615.herokuapp.com

においてあるのでよかったら見てください。

2018年4月26日修正 herokuのデフォルトのアドレスダサかったんで変更しました。使ってる人もほとんどいないと思って。一応以降は下のアドレス使ってください

https://kanoe310mo-fgotools.herokuapp.com

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